得る所無きが故に近づく音−現代語訳 般若心経

現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))

現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))

寿司屋で寿司食いながらフォト・リーディング。深くて大きくて大変。一般の般若心経はそのサマリー版。
般若心経とは、般若波羅蜜多という状態の説明と、そこに至るための真言(呪文)は「羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶」だという話。
般若波羅蜜多とは「無」。色(変化)とは即ち空(無常)であり、曰くこの世は全てが永続的に変化している。
また、物事の本質は知覚で認識するものではない。植物には人間の知覚に相当するものはないが、環境に合わせて変化している。つまり人間の知覚にさしたる重要性や客観性はない。
そして、そのことを頭で理解する(=知覚する)のではなく、「得る所無きが故に」結局「無」であるということ。これが般若波羅蜜多(=悟り)。さすが禅問答(笑)
んで、この般若波羅蜜多に至るには、羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶(サンスクリット語で、ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スヴァーハー)と唱えると、こころに直接響くので近づけるよとのこと。